2007年03月28日

子供のいびき SASについて専門医が教えます

子供の約10%は「いびき」をかくという報告がありますが、子供の睡眠時無呼吸症候群(SAS)の有病率は1〜3%と概算されています。無呼吸とは息が止まる状態(気道の完全閉塞)ですが、子供のSASの場合、低呼吸(いびきを伴った不十分な呼吸)が主体になることが少なくありません。

眠っている間にいびき呼吸が起こると空気の取り込みが不十分になり、体が酸素欠乏の状態となります。長い間、睡眠中に体が低酸素にさらされると心臓に大きく負担となり、異常呼吸により肋骨や胸骨の変形が起きることもあります(漏斗胸)。さらに、眠りが浅くなり成長ホルモンの分泌が障害され、低身長の原因となります。睡眠がうまくとれない状態が続くと、情緒不安定、多動、協調性がない、怒りやすい、授業中の居眠り(学力の低下)など家庭、学校において問題となることがしばしばあります。

単純性いびき症(いびきはあるが、換気の問題なし)と早期の治療が必要な睡眠時無呼吸症候群を鑑別することが重要であり、成人と子供では症状、診断基準が異なるため専門医による判断が不可欠です。診断は自覚症状の評価、終夜睡眠ポリグラフ検査の結果により総合的に行います。

子供のいびきの原因として多いものは扁桃腺肥大、アデノイド肥大、慢性副鼻腔炎(蓄膿症)など耳鼻咽喉科に関係する病気です。アデノイド肥大、扁桃腺肥大については終夜睡眠ポリグラフ検査の結果を評価した上で、手術適応を決定します。その他、下顎が小さい、後退していることも子供のいびきや睡眠時無呼吸の原因となります。

子供のいびき、睡眠時無呼吸症候群は見過ごされていることが多いため、注意が必要です。子供は必ずしも自分から症状を訴えないので上記の症状に心当たりがあれば睡眠外来を受診することが重要です。

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